尽きない話題に耳を傾け合いながら、
時には静かにお料理を味わいながら
お二人だけで囲むお食事の時間。

お互いの心のままに過ごすから
沈黙すら心地よく、ゆったりとお食事を楽しめる。

そんな、お二人の豊かな時間に
天然木・漆塗りの良さをたっぷり味わえる
素朴なお椀をお届けしたい。
そのような想いから、こちらの夫婦椀が生まれました。

長年寄り添うご夫婦の姿をイメージして
お作りした夫婦椀を、毎日の食卓で
手に取っていただけましたら嬉しく思います。

朴々（ぼくぼく）は
「うわべを飾らない」「素直」を意味する言葉。

素朴、朴実、朴直──。
「朴」という言葉を口にすると、どこかほっとする
優しい響きが生まれるように思います。

口数多く語るわけではないけれど、
ひとつひとつの言葉に温かい想いがこもるような
誠実さすら感じる語感。

お二人に心地よく寄り添う器となりますように。
そのような想いを込め、こちらの夫婦椀には
「朴々（ぼくぼく）」という名前をお付けいたしました。

片手で持つことの多い汁椀は、
持ち心地が食事の楽しさにも繋がってくるもの。
また、自分の手に合った汁椀を持つことで
所作も丁寧に、美しくなることと思います。

こちらの夫婦椀は、女性の手のひらでも
お椀を包み込むように持つことが出来る
少し小ぶりのサイズでお作りいたしました。

お椀を持った時から食事が楽しくなる、
そのような器となりましたら嬉しく思います。

こっくり、まろやかな　　　　　　　　黒の下からうっすら
朱塗のお椀。　　　　　　　　　　　　朱が透けて見える溜塗。
食卓が華やぎます。　　　　　　　　　奥行きのある色合いです。

漆の持つ、ふっくらとした艶を引き出す伝統技法
「花塗り」でお作りしています。
仕上げの漆をたっぷり塗ることで
厚みのある、とろりとした質感に仕上がりました。

口あたりの良い端反型で、優しい漆の質感を
お楽しみいただけましたら幸いです。