↑マウスをあてると、製作途中(蒔絵を施す様子)をご覧いただくことが出来ます |
都心から数時間離れ、
まるで喧騒から逃れるかのようにひっそりと佇む山間。
そこに平安堂が皇室や外務省を通じて各国の
大使館へも贈られる漆器の製作を担う塗部たちの
工房があります。
木地師、塗り師、蒔絵師…
どの塗部からも数十年の時を漆器にかけてきた…
そんなプライドを感じる工房。
何かに没頭し、前人の残した素晴らしいものを継承する
ということは、人間に「霊的な誇り」さえもたらすのかも
しれません。
その中でも、この熨斗蒔絵三段重の製作にあたっては、
蒔絵師の存在、蒔絵師の卓越した技量に誰しもが
驚かされることとなりました。
左の写真は、蒔絵師が今年の春に図案としておこした
熨斗蒔絵。
一級の木地師、塗り師たちから手渡された重箱に
塵一つたつことの許されない静寂な工房で、
描いては乾燥…を地道に繰り返す。
平安堂に熨斗蒔絵あり…
そう伝えられてきた通り、「熨斗蒔絵三段重」は
そう言われるだけの膨大な時と多くの技量、
そして、塗部たちのプライドを感じる逸品です。
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