親族が一堂に会す、お正月の祝祭の宴。
「今年もよろしくお願いします」とあらたまってご挨拶を交わすお正月に、今年はお屠蘇（とそ）を頂く場を設けてみてはいかがでしょうか。
今回は、お屠蘇について概要を学びながら、保管の方法や、おすすめの屠蘇器（とそき）をご紹介します。
縁起の良い屠蘇器で、新年の始まりをお祝いする方法
お屠蘇(とそ)とは、一年の無病息災と長寿を願って飲むお目出度いお酒。
そのお屠蘇を飲むために作られた屠蘇器(とそき)は、祝いの場を華やかに演出してくれます。
これら一式を屠蘇器(とそき)といいます。
お屠蘇の楽しみ方1：お祝いの日、当日
屠蘇器は食卓に出すまでの間、床の間に正面が見れるように飾っておきます。
屠蘇器を飾る時は、盃を左に、銚子（ちょうし）を右に置きましょう。
お屠蘇の楽しみ方2：注ぎ方・飲み方
結婚式の三々九度と同じように、注ぐ時は二度注ぐ形をして三度目に注ぎ、飲む時も二度口をつける形をして、三度目に飲みます。
この時、お屠蘇を飲むのは年少者から年長者へ。年齢の低い者から飲む風習は、年少者の若さを年長者へ伝える為といわれております。
来年も美しく使うために知っておきたい、長期保管の方法
漆器は日常使いし、洗って乾かすことを繰り返すことで永くお使い頂けます。
一方で、屠蘇器など、ここぞという時にだけ漆器を使いたいという場合は、素材に気をつけながら、保管方法に充分に注意する必要があります。
保管する際にきちんと確認すれば、いざという時も美しい姿のまま漆器をお使い頂くことができます。
まずは素材を確認し、本漆塗り、木製の漆器はその保管方法に気をつけましょう。購入時に箱がついているものも多いかと思います。捨ててしまわず、丁寧に箱に収納しましょう。
木製、本漆塗りの漆器の長期保管
保管するにあたり、特に注意が必要なのが、天然の素材です。商品の素地に木材を使用しているもの、塗装は本漆でおこなっているものは、以下の保管方法を確認してください。
特に屠蘇器は丸1年しまっておくことになることもありますので、丁寧に保管することが大切です。
長期の保管の際は、以下の点を守りましょう。
- 箱にしまう（破損を防ぎます）
- 器を包む （擦り傷を防ぎます・新聞紙でもＯＫ）
- 著しい乾燥・湿気はさける （暖房が直接当たるなど）
- 直射日光は避ける
- しっかり汚れを落とし、水気を切ってからしまう。
といったところでしょうか。
たまに空気に触れさせた方が良いようですが、なかなかそこまでは難しいですね。
漆器の屠蘇器｜おすすめ13選
ここからは、お正月やハレの日のお祝いにぴったりの、漆器の屠蘇器をご紹介いたします。
特別な日の食卓に華を添える、特別な屠蘇器をお探しください。
宮内庁御用達「漆器 山田平安堂」 屠蘇器4選
まず初めにご紹介するのは、1919年創業・宮内庁御用達を拝命する「漆器 山田平安堂」のおすすめ屠蘇器。
現代でも外務省や各国大使館が愛用しており、間違いのない高級漆器として人気があります。
朱・黒・金…伝統3色で統一したシンプルな屠蘇器
漆の艶やかさを楽しんでもらうために、銚子の一部分に伝統技法“面取”を施す。長手盆の四隅には、金箔をあしらったシンプルながらも高貴な印象の屠蘇器。
モダンな市松模様とあめ色の輝きを楽しむ屠蘇器
モダンな色合いの市松白檀の屠蘇器。お正月にはもちろん、お銚子だけ日常の食卓に取り入れるなど、日常使いしやすいデザインが特徴。
人の輪を繋ぎ、和をもたらす屠蘇器
「輪つなぎ」という文様をモチーフに漆を塗り上げた作品。盃を載せる台と、お銚子の載せる台を寄り添うように繋げることができます。
湖上の水面のように、しっとりと輝く屠蘇器
皇室や外務省を通じて各国の大使館へも贈られる、平安堂の漆器の製作を担う塗部たちの工房、『 継承工房 』による作品。日本の伝統行事を、伝統的な技で仕上げられた漆器と共に祝う。
輪島塗で有名な「大雅堂」の屠蘇器2選
重要無形文化財に指定されている伝統工芸の一つ、輪島塗は、丈夫で美しく、古くより多くの方に親しまれてきました。
そんな輪島塗の伝統と技法を守り続ける「大雅堂」より、おすすめの屠蘇器をご紹介します。
輪島塗の伝統技法“沈金”を使った迫力ある屠蘇器
漆の塗面を彫り込み、金銀の箔や粉を埋める技法・沈金を使用した屠蘇器。長寿のシンボルでもある松を、繊細に豪華に描いた。
ひと手間を加えた、べっこう色の屠蘇器
黒塗や朱塗より1回多く手間をかけた溜塗（ためぬり）技法。天皇陛下の御車にも使われる。高貴で落ち着きあるべっこう色の屠蘇器。
堅牢で美しい「越前漆器」の屠蘇器3選
業務用漆器の国内シェア80％以上を占める日本一の産地・福井県鯖江市で作られた「越前漆器」。
木地づくり、塗り、加飾などそれぞれの作業に職人が取り掛かり、堅牢で美しい越前漆器の屠蘇器を生み出しています。
飾りのないシンプルで艶やかな屠蘇器
朱、黒を存分に味わえる、飾り気のないシンプルな越前漆器の屠蘇器。初めての一台におすすめ。
朱と黒のバイカラーを楽しめる、モダンな屠蘇器
屠蘇台に斜めのカットを施した、朱と黒のバイカラーデザインが美しい屠蘇器。2種類からお好みの屠蘇器を選べる。
豪華な松竹梅と鶴亀を金で描いた、朱塗りの屠蘇器
艶やかで重厚な朱塗りの漆に、縁起のいい松竹梅鶴亀の沈金を丁寧に手塗で仕上げた屠蘇器。
京都・漆器店「漆器の井助」の屠蘇器4選
創業190年余、京都で漆塗り・漆器を販売する専門店「漆器の井助」。
日常生活で使える「シンプル＆モダン」な漆器が特徴です。
漆黒に咲く金の松風。丸い台付きの屠蘇器
黒塗りの銚子と屠蘇台に、沈金で松風を描いた屠蘇器。漆塗りと、木粉・樹脂の成型品でリーズナブルな価格に。
縁起の良い松竹梅を描いた、木製漆塗りの屠蘇器
新年にふさわしい松竹梅の絵を蒔絵で加飾した木製漆塗りの屠蘇器。盃台も立派。
上品さの中に愛らしさを。温もり感じるナチュラルな屠蘇器
朱塗の銚子と盃に、十二支を描いた屠蘇台のセット。木目の趣を残したまま、ナチュラルな色合いが温かみを感じる。
ハレの日には朱塗がぴったり。縁起の良い松喰鶴の屠蘇器
漆の朱塗りに松喰鶴を描いた、縁起の良い屠蘇器。ハレの日を飾るにふさわしい豪華な風合い。
まとめ
永くお使い頂ける、伝統ある漆器の屠蘇器と共に、日本ならではの風習を感じてみてはいかがでしょうか。
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