【 継承工房 工程−木地 】
轆轤〈ろくろ〉
轆轤を回し、最終形まで削る作業です。
最近はお椀の形で刃を作り一気に挽くことが多いのですが、今回は、現在では非常に珍しい「手挽き」をご紹介。
ノミで削り出す作業は経験に基づく匠の技。一寸の狂いもなく、要望通りの形に削り出す、神業と言っても過言ではない、卓越した技術です。
轆轤終了
手挽きにも関わらず、
驚く程の正確さで削り出された品。
既に美しい造形美ではないでしょうか。
■ 木地・制作工程 ■
荒挽
かなり大雑把なお椀の形を作ります。
この段階で3ヶ月程度放置するところがポイント。
木は湿度などで変形してしまいますので、
この状態で歪むだけ歪ませてから次の工程へ。
後々に変形しない為の大切な準備段階です。

−驚異のこだわり−
数少ない、手挽きの技術を持つ、
今回ご紹介の安宅さん。
彼は写真の通り、道具である“ノミ”すら
自分で作るこだわりよう。
「自分の思い通りに削るためには
 自分のイメージ通りの刃が無いと
 駄目である」 とのこと。
この作業には大変なこだわりを持っていて、
前日より体調を整え、当日は、
この作業にのみ集中するようです。
3ヶ月に1回程度行っており、今回は取材の為に、わざわざ私に披露をして下さいました。
本当に有難うございます。



−この工程を経た品はこちら−
汁椀 日月 汁椀 溜 座興盃 橙 祝椀揃




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